西国三十三カ所巡りに向き合って

2018年、西国三十三所は草創1300年というのですが、そんな流行に乗るつもりはないのです。四国巡礼と同じように、昔から多くの日本人が仏様や観音様に向き合っています。宗教に関心がなかった私もそれだけ年を取ったということでしょうか。

第一番札所、それは神戸から往復500キロでした。

母をショートに送り出した翌日、朝8時集合で夜8時のバスで神戸へ帰ってきました。

バスツアーを利用したので、車の運転の心配もなく、「先達(せんだつ)さん」が事細かく説明をしてくださるのです。

作法、必要な用具、お経の読み方。旅行会社としては、全ての三十三カ所を12回のコースに分けて完結させるようです。

今回は第一回目の第一番。遠いので一カ所しかお参りできないのですが、なんと参加者は27人(少ない~)。それに運転手は交代なのでお二人。添乗員に先達さん。4人もついてくれるのです。それでなんと!一人5980円。なんか贅沢な感じ。

バスの中で先達さん(年配の女性でした)の話は丁寧で、細かいアイデアも参考に教えてくれました。例えば、一カ所にお線香が3本必要ならば、その3本はストローにすっぽり入るので、セットしておけばいいとか。

お経は本を見ながら読みますが、バスの無事を願ってと言われると心がこもりますね(意味がわからなくても)

お寺では朱印帳を出される方が多いのですが、私は興味がなかったのです。親が集めていましたが、自分の思い出や記録になっても残された者にとってはどうしたらいいのか困ると思ったのです。でも、棺に入れてあげればよかったようです。

後、白い着物に朱印を押す。掛け軸にする。両親は全てやっていました。

白い着物はご丁寧に2人分あって、それは「棺に入れて」と言われていたので、父には忘れず入れました。でも、掛け軸は実家から持ち帰り立てかけたまま。

なんと三十三カ所押し終わったら、きちんとした掛け軸にしてもらう費用などを入れて、ざっと10万円以上になり、「家宝」として下さいって言われていました。

両親はきっとマイカーで父の運転でまわったのでしょうが、達成感があったことと思われます。それで母が言っていたことを思い出しました。

「長い階段があっても不思議とあがれるのよね~守ってもらえてるのかな。」と。

そうなんです。長く歩けないはずの私。今回は、500段の階段がありました。竹の杖を突きながら、少し脚に痛みがありましたが往復できました。

1300年だから巡るのではないのです。誰もかれもが自然に頭を垂れることが出来る場所なんて素晴らしいと思うのです。人への思いやりや慈しみの心が生まれるのなら、様々な出来事が赦せるようになれるのかしらと・・・自分の心にも問いたいのです。




誰かのために出来ることを出来るだけ

「虐待ではないのか!」と病院で起きたことに対し、医事課や医療者の誠意のない態度に接し、一人でも多くの方に伝えようと思ったのがきっかけのブログです。医療のみ進歩していく病院に、患者はどれだけ我慢しないといけないのか。一人の人間として人を救えない医療に立ち遅れているのは、日本だけなのでしょうか?2005年から両親の介護に関わって見てきた施設、病院、ドクターのこと、少しずつ記録として書いていきます。

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